8月16日 過ぎてしまった今日とムンクの言葉
本を読んでいたら夜中になってしまった。
今日は小説一冊とムンクの手記?が訳された本を読んだ。
11時ごろに後者の本を読みだしたため、16日のうちに16日の日記を書けなかった。
本による遅れだからマイナスの感情はない。いい本に巡り合ったということだろう。
例のムンクの本の中に、ムンクの絵を描いたのが他でもないムンクだったんだろうな、とわかるような文言が多々あった。これはまたの機会に書く。
私がこの本を買ったのは、帯に書いてあった「我々が死ぬのではない、世界が私たちから消滅するのだ。」という1文と、表紙になっていた「マドンナ」という絵に衝撃を受けたからだった。
まず表紙を見て一気に視線を奪われ、次に先の1文を読んで身震いした。どちらにも、「ムンク」という画家の強烈な自我を見たような気がした。
ムンクその人に「私があるからこそ世界が存在する」という一つの真理を、眼前に突き付けられたように思えた。自分こそすべてであり、すべては自分なのだ、というような自己中心的なそれが、いかにも芸術に秀でたものの考え方らしくて腑にも落ちた。
本にはムンクの写真や絵もともに載っていて、ムンクの残した足跡をたどるように読み進めた。
小説や雑誌というのとも少し違って、なんだか美術館の展示を見ているような気分になる本だった。
著者が原田マハさんだからかもしれない。